loadingIcon

果てしなきスカーレット

芦田愛菜 岡田将生
11.21 Fri ROADSHOW
死んでも、生きる。

企画・制作:スタジオ地図

配給:東宝 ©2025 スタジオ地図

TRAILER動画

2025年冬――この狂気が、世界中に吹き荒れる。

STORYストーリー

父を殺され、復讐に失敗した王女・スカーレットは
“死者の国”で目を覚ます。
狂気にあふれたこの世界では、宿敵に復讐を果たし、
“見果てぬ場所”に辿り着かなければ、
〈虚無〉となり存在が消えてしまう。

想像を超えた冒険。
終わることなき闘い。
時空を超えた運命の出会い。

果てしなき旅路の先に、スカーレットは生きる道を見出せるのか?

『時をかける少女』から19年。常識を打ち破る、衝撃の王女(ヒロイン)が誕生―

CHARACTER & CASTキャラクター & キャスト

  • 芦田愛菜

    / スカーレット

    とある国の国王である父を殺された王女。
    宿敵に復讐を果たすため“死者の国”を旅する。

    芦田愛菜 プロフィール

    2004年生まれ、兵庫県出身。TVドラマ「Mother」(2010)で「第65回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」など新人賞を多数受賞。2011年には、NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」、TVドラマ「マルモのおきて」など話題作に出演。2012年には、『うさぎドロップ』、『阪急電車 片道15分の奇跡』で、「第54回ブルーリボン賞 新人賞」を史上最年少で受賞。近年の作品には、ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(2023)、「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」(2024)、映画『メタモルフォーゼの縁側』(2022)、『はたらく細胞』(2024)などに出演。『はたらく細胞』では、「第48回日本アカデミー賞 優秀助演女優賞」を受賞している。

    芦田愛菜 コメント

     スカーレットは、中世の王女で私と同世代の19歳という設定ですが、根底にあるものや価値観が違う部分がたくさんあり、演じることがとても難しかったです。

     監督から「現代の19歳と中世を生きる19歳は違う。一国の王女としての自覚や覚悟がある感じがほしい」と言葉をいただき、ジャンヌダルクやエリザベス1世など、動乱の世を生きた女性たちのことを調べ、少しずつ役作りしました。“復讐”とはどのような気持ちなのか、きっと大きな声を出さないと立ち向かっていけないだろうと想像しながら演じました。叫ぶシーンでは、少し戸惑いもありましたが、全力でやってみて“これだ!”と吹っ切れた瞬間があり、どんどん役が体に馴染む感覚がありました。

     スカーレットは、復讐に燃えて狂気的に見える部分もありますが、そうせざるを得ない状況を思うと、愛おしく、まっすぐ駆けていく姿は、観てくださる方々も応援したいと思ってもらえるのではないかと思います。

     混沌とした世界の中で一生懸命に生きようとする人々が描かれた作品ですが、それは現代世界にも通じる部分があり、また、苦しいことや絶望してしまうことがたくさんある中、それでも一生懸命前を向いて生きようとする人々に、いち観客として心打たれました。そのような明日への希望を感じていただける作品になっているのではないかと思います。

  • 岡田将生

    / 聖

    現代の日本から“死者の国”に来て、
    スカーレットと共に旅をする心優しい看護師。

    岡田将生 プロフィール

    1989年生まれ、東京都出身。2006年デビュー。映画『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007)、『天然コケッコー』(2007)に出演。2009年には、『ホノカアボーイ』『重力ピエロ』『僕の初恋をキミに捧ぐ』などで、「第52回ブルーリボン賞 新人賞」をはじめ多数の新人賞を受賞。2010年には、『告白』『悪人』で「第34回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞」を受賞。近年の主な出演作に、ドラマ:連続テレビ小説「虎に翼」(2024)や「ザ・トラベルナース」(2022-2024)、日曜劇場「御上先生」(2025)、「地震のあとで」(2025)、映画:『ドライブ・マイ・カー』(2021)、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(2023)、『ラストマイル』(2024)、『ゆきてかへらぬ』(2025)などがある。また、10月3日に映画『アフター・ザ・クエイク』が公開、初出演となる韓国製作ドラマDisney+オリジナル韓国ドラマ「殺し屋たちの店」シーズン2の配信を控えている。

    岡田将生 コメント

     長編アニメの声優に初めて挑戦しましたが、声だけでの表現はとても難しく、感情がこんなにも伝わりづらくなることを今回初めて知りました。色々なアニメを観させてもらっていますが、声優さんのすごさを改めて実感しています。

     僕が演じた聖は、困っている人たちに何の見返りもなく手を差し伸べるような人で、簡単に言うととても理想主義者です。復讐に燃えるスカーレットの鞘(さや)のような存在となれるよう、彼女の支え方や寄り添い方、聖の優しさや誠実さを伝えられるようにキャラクター像を作っていきました。スカーレットから反発されるシーンもありますが、今この世界でとても必要な人だと思います。スカーレットが抱えている問題や彼女が導き出す答えを、皆さんも彼女とストーリーに沿って考えながら、聖を通して、優しさや人に対して誠実さを求めてはいけないのか、求めるべきなのか…感じ取っていただけたら嬉しいです。

     細田監督の作品をいつも楽しみにしていましたが、自分がその内側に入れてもらえたことは嬉しくもあり、不思議な感覚です。正直、まったく内容を知らないまま、映画館で観たかった…と思ってしまう“細田作品ファンな自分”もいます。

     いちファンとして作品が完成するのを楽しみにしています。皆さんも是非、楽しみにお待ちください。

STAFFスタッフ紹介

  • 撮影/神藤 剛

    監督・脚本・原作

    細田守

    細田守 プロフィール

    1967年生まれ、富山県出身。1991年に東映動画(現・東映アニメーション)へ入社。アニメーターを経て、1999年に「劇場版デジモンアドベンチャー」で映画監督としてデビュー。その後、フリーとなり、「時をかける少女」(06)、「サマーウォーズ」(09)を監督し、国内外で注目を集める。11年にはプロデューサーの齋藤優一郞と共に、アニメーション映画制作会社「スタジオ地図」を設立。「おおかみこどもの雨と雪」(12)、「バケモノの子」(15)でともに監督・脚本・原作を手がけた。「未来のミライ」(18)(監督・脚本・原作)で第91回米国アカデミー賞長編アニメーション作品賞にノミネートされた。「竜とそばかすの姫」(監督・脚本・原作)は自身の監督作品歴代1位の興行収入を記録。第74回カンヌ国際映画祭カンヌ・プルミエール部門に選出された。

    細田守 コメント

     この作品を考え出したのは2022年3月頃です。

     2021年にコロナ禍があり、世界はコロナというウイルスに対し一致団結していたように思っていました。ところが2022年、それが終わりかけたタイミングに世界のあちこちで戦争が起こり、世の中がカチッと悪い方向に変わった感覚がありました。日常だと思っていたものが崩れていく様子を毎日ニュースで僕らは知ることになる。自分自身が生きていること、過ごしている世の中、そして今のこの平和というものは非常に危ういものだと、ショックを受けました。

     平和ではない世の中をどうやって生きていくべきなのか、ということの答えを、世界中の人が求めている。答えがあるのかないのかわからないけれども、みんなどうしたら争いが解決するのか、どうしたら僕らは安心して生きていけるのか、という答えをみんな必死に探している。今作品を作るなら、そういうみんなの切実な気持ちに対し、向き合って映画を作るべきじゃないか、というところから『果てしなきスカーレット』という作品を発想したんです。

     世界で起こっている出来事を見ると、深い遺恨や復讐心が次々と生まれてしまう状況だと感じています。「復讐」すれば「報復」がある。その連鎖は延々終わらない。どこかでそのループから抜け出さないといけないけれど、簡単に抜け出せるような甘いものではない。映画の中で「復讐」せざるを得ない状況に主人公が追い詰められたら、ないしはもし僕らが追い詰められたとしたら、どのような行動をとるべきなのか? 頭では「復讐」のループを断ち切らないといけないと分かっていても、感情的にそんなことが可能なのか? 課題を突き付けられた気がしました。それで“復讐の物語”を作ろうと思ったんです。

    ―― 細田守